私が大石に移住してきてから早4年が経とうとしています。最初の3年間は座繰り以外は大石以外の場所に道具を置き、先生に教わる日を除いては1人でコツコツと座繰り・染織を学ぶ日々でしたが、この1年ほどで撚糸以外は大石内で作業ができるようになりました。また、本来は大石紬伝統工芸館や大石紬手織組合が行うべき後継者育成ですが、様々な事情や要因で後継者の育成が行われてこなかったため、私から声を掛けさせて頂きながら研修生を募り、手織組合の許可を得て、大石紬伝統工芸館の場所と設備をお借りして、河口湖町のご協力を得て今では4名の方に大石紬の研修を行なっています(材料費などは主に工房持ちでした)。

4名のうち1名は大石紬伝統工芸館の職員さん、他には20代の地元の女性2名、そしてお一人はお勤めを引退された地元の女性です。研修の頻度も制作するものも異なる4名ですが、大石紬伝統工芸館をお借りして研修を行う日は少し賑やかで産地らしく活気づいた雰囲気になっています。

私も含め全員まだまだ半人前ですが、コツコツと続けることが大切。まだまだ技術的にも未熟な私が研修を行うことなど色々なご意見がありますが、この4月からは大石紬手織組合が研修を引き継いでくださることになり、地元の織り手の方にもご指導いただけるように交渉をしていただいています。

私自身もまだまだ染織を学びながら制作をしていきたいと考えていますが、同時に、大石紬の未来を作り上げていく新たな世代を地元で育成し、彼女たちが創造力を発揮して新たな大石紬を制作していくことができる環境を作り上げていくことも私の役割なのではないかと考え、周囲の方のご理解とご協力をいただけるようこれからも少しずつ働きかけていければと思っています。

1人は筬抜き、1人は織りつけ中
撚糸した帯の経糸を整経中
整経した帯の経糸を精練中